いよいよ冬本番となってきましたね。
北杜市も、朝は氷点下が普通になってきました。
センターで管理している外国産の虫にとっては、厳しい季節です。
写真はチャグロサソリというサソリです。
東南アジアに広く分布している種で、彼らもまた日本の冬は温度管理なしでは生きていけません。
ちなみに、その見た目から甲殻類のイメージがありますが、
実際はクモ形類でありクモの仲間です。
サソリというと砂漠に棲んでいるイメージがありますが、
本種や近縁種のダイオウサソリなどは湿度の高い熱帯雨林の林床に生息しています。
また、サソリ=毒のイメージがありますが本種の毒は弱く、
腫れたり痒くなったりする程度といわれています。(当然、毒針で刺される痛みはありますが…)
実際に毒針を使用するのも、獲物を獲る時ではなく自衛の時がほとんどです。
反面、触肢(ハサミ)の力が極めて強く、
カブトムシなどの硬い外骨格で覆われている昆虫もバラバラにしてしまうほどです。
体長は大きい個体で20㎝以上になるといわれており、寿命も10年と長いです。
尚、繁殖形態は卵胎生でメスは十数匹の幼体を産みます。
産まれたばかりの幼体の色は白で、メスは幼体を背中に乗せて保護します。
筆者は実際に見たことはありませんが、
資料写真などで我が子を背中に乗せて保護している姿を見ると
「虫を偏見の目で見てはダメだな」としみじみ思います…。
寒い季節ですが、四季が関係ない外国の虫はヒーター等で保温してあげれば生きていられます。
サソリだけでなく、カブトムシ・クワガタムシ等の虫もまだ生きています。
(もちろん展示中)
無事に冬を乗り越えてほしいですね!