北杜市 オオムラサキセンター 公式サイト | 国蝶オオムラサキの生息地北杜市長坂町にある展示施設

独特な進化!

update : 2016年1月31日 /

本日、薪にするための丸太を割る作業が行われました!
20160131薪割り
そして、割った丸太の中には、
さまざまな生き物が潜んで居ました♪
 
例えば、
オサムシの仲間であり、日本固有種であるマイマイカブリ!
 
その名の通り、マイマイ(カタツムリ)を
食べることに特化した進化を遂げた昆虫です。
カタツムリだけしか食べられないわけではなく、
樹液なども食べても生きながらえることはできますが、
カタツムリを食べなければ繁殖ができないといわれています。
不思議ですね。
 
そのためか、カタツムリに合わせた進化をしていると言われています。
20160131マイマイカブリ(成虫) (3)
写真のマイマイカブリは、前胸部は長細くなっていますが
これは、カタツムリの殻の中に
頭を入れやすくするためではないかと言われています。
しかし、すべてのマイマイカブリの仲間が
ここまで前胸部が長細いわけではありません。
あくまでカタツムリを食べやすいように進化を遂げているようで、
小さいカタツムリが多い地域では、
頭を殻に入れるより殻をかみ砕いた方が食べやすいため、
力を入れやすいよう、首は比較的短めで、少し太めの前胸部を持つ
マイマイカブリが生息していると言われています。
 
このように、とても独特で面白い生態であるため、
(他にも進化の痕跡が見られるような特徴がたくさんあって、とても面白いのですよ!!)
ついうれしくて、指で捕まえてしばし観察していると、、
指にあった小さな傷が何やらヒリヒリするような…
「あ。」と思ったころにはもう遅く。
防御のためにマイマイカブリが出す
メタアクリル酸と呼ばれる酸を主成分とする液体が
指についてしまっていたのです…
ヒリッとするだけで、痛い程ではありませんでしたが、
液体がついた場所は少しだけ熱を帯びたようになりました…
水で洗うと、ヒリヒリは緩和されましたが、
少し科学的で独特なスッとしみ込んでくるニオイが
しみついて、なかなか取れてくれませんでした。。
寝ているところを起こされ、
“怒(オコ)”だったのかもしれません。(ごめんね、マイマイカブリさん…)
20160131マイマイカブリ(成虫) (2)
ちなみに、目などにこの液体が入ってしまうと、とても痛いようです。
ということで、みなさんもマイマイカブリに出会った際には
ご機嫌を伺いつつ、出会いをお楽しみください…♪

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