北杜市 オオムラサキセンター 公式サイト | 国蝶オオムラサキの生息地北杜市長坂町にある展示施設

誇らしい出会い

update : 2017年2月9日 /

現在、オオムラサキセンターでは、来年度末に販売する薪の生産作業(薪割り)を行っています。
 
薪割りの作業自体も面白いのですが、
材の中で越冬している昆虫に出会えることも、この作業の楽しみの一つです。
先日はオサムシの仲間 マイマイカブリに出会いました。
20170209tf - マイマイカブリ
オサムシの中でも割とメジャーな種類なので、名前だけは聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
マイマイカブリは他のオサムシと比べて首(正確には胸と頭の部分)が細長いのが特徴です。
これはカタツムリを捕食する際に、殻の中身を貪るのに適した形に進化したものと考えられています。
また、左右の固い上翅は互いに癒着して離れず、後翅も退化しているため、飛ぶことができません。
なお、本種は体色や形に地域変異があることが知られています。
北日本や東日本には、頭や胸が金属光沢のある赤紫や青紫色をした集団がおり、
また、中部地方以南では体色は黒ずむものの、がっしりとした体格の個体が多くなるようです。
このような地域による形や色の違いは、翅が退化したことで長距離の移動ができず、
他の地域集団との交流が妨げられたことによって生じたと考えられています。
 
大型で、なによりその特徴的な形から、世界的にも人気のあるオサムシなのですが、
日本の特産種であり他の国には生息していません!
なぜか誇らしい気分になります。

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