
羽化るお守り
update : 2023.12.08new
クワガタムシというと、皆さんはどのような虫を思い浮かべますか?
オオクワガタやノコギリクワガタのような、
立派なハサミをもつカッコいい虫をイメージするのではないでしょうか。
今回ご紹介するコルリクワガタは、みなさんが想像するクワガタムシとは少し違うかもしれません。
体長が約1センチと小さく、オオクワガタやノコギリクワガタのような立派なハサミはもちませんが、
体は金属のように輝きます。
彼らは「カッコいい」とはいえないかもしれませんが、
非常に「美しい」クワガタムシといえるでしょう。
コルリクワガタは主に標高1000メートル以上のブナ林に生息します。
メスはブナの倒木に産卵し、幼虫はその朽ち木を食べて成長します。
2年目の秋に成虫になると、そのまま朽ち木の中で越冬し、
翌年の4月~6月中旬にかけて朽ち木から出て活動を始めます。
ルリクワガタの仲間は、樹液に集まる他の多くのクワガタムシとは異なり、
ブナやミズナラの新芽に噛み傷をつけて吸汁することが知られています。
クワガタムシの仲間は1990年以降、
オオクワガタを中心として様々な種類の飼育繁殖が試みられてきました。
しかし、ルリクワガタの仲間に関しては、
高山性の種であるため低温での管理が必須であるということ、
成虫の寿命が2~3週間程度で尽きてしまうことから、
クワガタムシブームの時代にあっても、なかなか注目はされませんでした。
しかし私的には、そんな異端児っぽさに魅力を感じてしまいます。
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