サクラの樹に、黒い付着物が付いているのを見たことがないでしょうか?
これは、はたして何でしょうか?地衣類でしょうか?
実は、「黒色こうやく病菌(Septobasidium nigrum)」という菌類(キノコの仲間)です。
この菌は、カイガラムシ(写真の赤い点)と共生関係にあります。
まず、カイガラムシが、サクラの幹に付き、サクラの樹液を吸います。
その後、黒色こうやく病菌が、生きたカイガラムシにコイルのような菌の吸器を差し込み、体液を吸引します。
黒色こうやく病菌は、成長するとカイガラムシを覆い、次世代のカイガラムシの生活スペースを与えます。
つまり、カイガラムシは黒色こうやく病菌に栄養源を提供し、黒色こうやく病菌はカイガラムシに家を提供するわけです。
とても奇妙な共生関係ですね。
北杜市オオムラサキセンターでは、
今年の秋に「昆虫と菌類の不思議な関係(仮)」というイベントを開催する予定です。
黒色こうやく病菌の他、昆虫と関係のある様々な菌類を、野外で観察します
(出来れば、冬虫夏草も!?)。
詳細が決まり次第、ホームページに情報をアップしますので、
チェックしてみてください!