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イトアメンボ

update : 2021年11月19日 /

イトアメンボ
 
カメムシ目イトアメンボ科に分類される水生昆虫で、国内に生息する同科で最大の種(体長11~14mm)です。
成虫には翅が長い長翅型と短翅型の2つのタイプが確認されています。
池や水田など止水域の水面や水際を生活圏としており、落下した虫を食べているようです。
  
イトアメンボは本州、四国、九州、南西諸島に至る広い範囲に分布記録がありますが、
現在も確実に観察できる場所は非常に少なく、絶滅が心配されています。
また記録の基となった古い文献のなかには、近縁種であるヒメイトアメンボや
オキナワイトアメンボを本種だと誤認してしまった例もあるようです。
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山梨県では本種の分布記録がありませんでしたが、水生昆虫の調査の過程で県西部のため池から採集され、
標本の形態に基づいて初めて記録し、報告しました。
同時に、千葉県の記録の基となった標本が近縁種のヒメイトアメンボであったことから、
本報告では千葉県の記録を抹消し、修正しました。
  
山﨑 駿・岩田泰幸・冨樫和孝・伴 光哲・碓井 徹,2021.山梨県における
イトアメンボの初記録と千葉県で以前に記録されたイトアメンボ属の修正.Rostria(66)
  
(写真は山梨県産イトアメンボ 長翅型)

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