北杜市 オオムラサキセンター 公式サイト | 国蝶オオムラサキの生息地北杜市長坂町にある展示施設

ミズスマシ

update : 2017年3月12日 /

「ミズスマシ」という虫の名前は、皆さんも一度は聞いたことがあると思います。
しかし、彼らがどのような姿をしていて、どのような生活をしているのかということは、知らない方も多いのではないでしょうか。
 
昨年の水辺の観察会でも、小さなゲンゴロウやガムシ、アメンボを指さして、
「ミズスマシだ!」という子供たちがいました
(アメンボに関しては、別名としてミズスマシと呼ばれる場合があるので、間違ってはいません)。
 
ミズスマシってどんな虫?というと、
20170312ft - ミズスマシ01
コウチュウ目ミズスマシ科に属する昆虫のことを指します。
世界では800種類、日本にはそのうちの約15種類が生息しており、
池や水たまりなどの止水域に棲むタイプと、河川に棲む流水性のタイプが知られています。
 
幼虫・成虫ともに肉食性で、幼虫は水中で他の虫を、
成虫は水面を素早く泳ぎ回り、落下した昆虫を捕食します。
彼らの複眼は仕切りを隔てて上下に分かれており、水中と上空を見ることができるようになっています。
20170312ft - ミズスマシ02
これは、水面を生活圏とする彼らが、
天敵である水中の魚や上空の鳥から逃れるために適応した結果と考えられています。
写真は先日、南西諸島で採集したオオミズスマシです。
本種は止水性のミズスマシで、池の草陰に多数泳いでいるのを観察することができました。

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