北杜市 オオムラサキセンター 公式サイト | 国蝶オオムラサキの生息地北杜市長坂町にある展示施設

ミズタマカビ前編:糞に生えるキャノン砲

update : 2017年2月16日 /

生態系の中のウンチの役割を学ぶイベント
「ウンチはごちそう!」(2017年3月25日開催)が迫ってまいりました。
ご予約、受付中です!
※詳細は下記URLをご参照ください。
ウンチはごちそう!(クリックで詳細)
  
さて、イベント開催までの間に、糞に関わる生き物たちをご紹介いたします。
 
 
2年前の秋、まだ私が学生だった頃に仲間たちと長野県の牧場で糞虫(フンコロガシの仲間)を採集していました。
牛糞の塊をスコップで引っくり返し、糞の中や、糞の真下の土壌に虫がいないか探していきます。
しかし、その日の成果は芳しくなく、ツノコガネなど一般種が採れるだけでした。
 
ひたすら牛糞を引っくり返す中で、糞の裏側にキラリと光るものが目に映りました。
一瞬クモの巣に付いた水滴かな?と思いましたが、それにしては不自然です。

実は、これがミズタマカビという菌類(キノコの仲間)だったのです。
拡大してみると、その美しさが際立ちます。
汚いイメージの糞から、水晶のように端麗なキノコが生えることに驚きでした。
 
ミズタマカビ属は、動物の糞からのみ発生します。
また軸の先端の黒色の塊には、胞子が詰まっています。
胞子が成熟すると、透明な球体部分が爆発し、周囲へ胞子を飛します。
 
この爆発はすさまじく、その加速度は生物界一です!
Yafetto et al. (2008)の研究では、ミズタマカビの爆発の様子をハイスピードカメラで撮影しました。
その結果、胞子が噴射される瞬間的な加速度は、なんと18万G!
スペースシャトルの打ち上げでも4Gに至らないというから驚きです。
凄まじい生態から、英語の俗称で「Dung Cannon(糞のキャノン砲)」と呼ばれています。
※ハイスピードカメラの動画や、論文の詳細は下記Webページをご参照ください。
詳細掲載Webページ(クリックで詳細)
 
さて、噴射された胞子はどこへ付着し、どの様に再び糞へたどり着くのでしょうか?
ことの行く末はまた次回ご紹介します…

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update : 2017.11.12