北杜市 オオムラサキセンター 公式サイト | 国蝶オオムラサキの生息地北杜市長坂町にある展示施設

くっつくヒミツ

update : 2017年1月25日 /

自然公園内の道端に、センダングサの仲間が生えていました。
今の時期に野山を歩くと、よく服に種子が付いてしまいます。
「くっつき虫」の愛称で親しまれ(憎まれ?)ていますね。
20170125of - センダングサ
なぜセンダングサの種子は、服に付くのでしょうか?
顕微鏡で拡大してみると、その理由がよく分かります。
20170125of - センダングサ(拡大)
種子の先端の2本の毛から、下向きにさらに細い毛が何本も生えています。
この細かい毛が、服の繊維に絡まるのですね。
とてもよく出来ています。
くっつき虫の類は、人間や他の動物に種子をくっつけることで、
遠くへ種子を運んでもらい、分布を拡大します。
  
また、種子本体には、細かい毛とは逆の上向きに毛が生えているのも分かります。
指でつまんで取る際に、この毛が引っかかって取れやすくなります。
植物自体も、適度な距離で種子を落としてもらわないと、あまりにも生育環境が変わってしまい、困ってしまうのでしょう。
 
雑草と一括りにされがちな身近な草本の中にも、驚きが詰まっています。

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