北杜市 オオムラサキセンター 公式サイト | 国蝶オオムラサキの生息地北杜市長坂町にある展示施設

棲み分け…?

update : 2017年1月13日 /

生物は同じ場所に異なる種が棲んでいる場合、
活動する時間や餌を食べる時間をずらしたりなどして互いの活動が
完全にぶつからないようにしています。
俗に「ニッチ」ともいわているこの棲み分けにより、
生物はバランス良くその環境に適応していきます。
  
淡水魚のオイカワとカワムツは、生息域が重なっていることが多くイワナとヤマメと並んで、
しばしば棲み分けの例で紹介されることがあります。
まずオイカワですが、彼らは平瀬で水の流れが速く日当たりの良い場所を好みます。
また、カワムツよりも水の汚れに強く、生活排水が流れ込むような場所でも生きていくことが出来ます。
(もちろん水が綺麗な方が良く、自ら進んで汚い水域にいくことはないでしょう)
一方、カワムツはオイカワよりも綺麗な水を好み、その中でも水流の緩い場所に多く生息しています。
 
彼らが同じ河川にいる場合、オイカワが流れの速い「瀬」に出てきて、
カワムツが流れの緩い「淵」に追いやられることが多いようです。
このため河川改修をして平瀬が増えると、
オイカワは増えてカワムツは減るという現象が起きます。
(優先権が逆のパターンも確認されているので必ずというわけではないようです)
  
そんな教科書にも載っている「棲み分け」を水槽で再現してみたい…。
ということで、以前からオイカワとカワムツを同じ水槽で飼育・展示していますが、
仲良く一緒に泳いでしまっています。
20170113hf - 水槽棲み分け?
おまけに愛をかけ過ぎたのか、だいぶ人馴れしてきて
人が近づくと二種混同で寄ってきます。まぁ、愛嬌は増して良いんですが…。
完全に近い再現は難しいようですが、
今後もエントランスホールの看板達を輝かせてあげたいと思います。
 
ちなみに魚類だけで15種類になり、なかなか充実してきました!
カブト・クワガタ飼育が趣味の筆者は、
成虫が見られない冬場は何だか魚に逃げている気がします…(笑)

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