北杜市 オオムラサキセンター 公式サイト | 国蝶オオムラサキの生息地北杜市長坂町にある展示施設

汚い水が良い?!

update : 2016年12月11日 /

エントランスホールにある水槽コーナーの水替えをおこないました。
様々な水生昆虫や魚がいますが、今日は魚の水槽を掃除することに。
当然、水を綺麗にするのが目的なのですが、中には汚い水の方が良いという魚もいます。
20161211fh - コイ
それがご存知の「コイ」です。コイは古くから人々に親しまれており、身近な淡水魚です。
綺麗な池の中にいるイメージもあるかもしれませんが、
実際は、水質が悪い河川に生息していることがほとんどです。
大都会を流れる川に驚くほどの大物がいたりします。
また、他の魚よりも酸素濃度の低い環境を好みます。
…流れが緩やかで汚く酸素濃度が低い…
渓流魚などでは絶対に棲めないような場所にコイはいるわけですね。
 
このため、水替えの際に綺麗な水ばかり入れると反って逆効果になります。
以前筆者も、綺麗な水に交換してエアレーションをたくさんしたら
コイが全滅してしまった、という苦い経験があります。
今回は、汚い水を半分以上残して綺麗な水を足しました。
 
尚、コイは外来種であり、口に入る物はなんでも食べてしまいます。
上記の通り劣悪な環境でも生きていけるので、環境適応能力も高いといえます。
ゲンゴロウなど貴重な在来生物を食い荒らしてしまうので、
里山の水辺にとっては脅威となります。
・・・そんなメッセージ性を込めて、この二匹のコイを展示しています。
現在、人に慣れさせようとスタッフが水槽に手を入れてコミュニケーションを取ってます。
20161211fh - コイ(2)
…果たして上手くいくのか…?

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