今月上旬に、餌交換のためミヤマクワガタの幼虫の飼育ビンを搔き出してみたところ、
前蛹の状態で出てきてしまいました…!
大慌てで、ティッシュペーパーで人工蛹室を作り管理していたところ、
一週間ほど前に無事に蛹化しました。
本来であれば、この時期は羽化した成虫が来年まで休眠しているか、
三齢幼虫で越冬の準備をしているところであり、蛹の状態はほとんどありません。
この個体はメスでした。
幼虫時期にもある程度の見分けは出来ますが、蛹になってしまえば一目瞭然です。
しかも、ミヤマクワガタのメスは他のクワガタムシのメスよりも大アゴが太く発達しており、
とても見分けやすいです。
ペンチのような見た目通り挟む力も強く、挟まれるととても痛いです!
さぞ堅い朽ち木を削るのか…と思いきや、
幼虫は朽木の中でも腐朽が進んで腐植化の進んだところに生息し、
腐植土状になった部分を食べます。
どれくらいかといえば、手でボロボロと崩せるくらい柔らかい朽ち木です。
そんな柔らかい朽ち木、もしくはその周辺の地中に産卵するのに、こんな立派な大アゴが必要なのでしょうか?
オスの頭部の突起といい、ミヤマクワガタは普通種でありながら不思議の多いクワガタムシです。