6月も中旬となり、植物も新緑から深緑へと移り変わってきました。
皆さま、ツタという植物をご存知でしょうか。
葉は縦横5~20 cmで、多くは三浅裂して恐竜の足跡のような形をしています。
当センターの野外観察路沿いに、沢山生えています。
また、旧甲子園球場の壁面を取り囲んでいたことで有名ですね。
甲子園球場建て替えの際には、壁面のツタを単に伐採するのではなく、各高校に植栽したそうです。
そして新甲子園球場が出来た際、それらのツタを再び新甲子園球場に植え直し、「ツタの里帰り」をしたそうです。
粋なプロジェクトですね。
さて、そのツタですが、どのようにして樹や壁の表面に垂直に生えることが出来るのでしょうか?
その秘密は、巻きひげの構造にあります。
ツタと樹木等表面との接着面を見てみると、
巻きひげの先端が分岐し、それぞれが吸盤状になり、しっかりとしがみ付いているのが分かります。
参考に、モリアオガエルの前足の写真も掲載しますが、とても似ていますね!
ツタは非常に身近な植物ですので、その吸盤の強さをぜひ体感してみてください!