今日、センターの池を掬ってみると
体長1.5センチくらいの小さな虫が網にかかりました。
背中には丸いものをたくさん背負っています。
この虫の名は ”コオイムシ”
水の中に棲んでいますが、あのカメムシの仲間なのです
(くさい匂いは出しませんけどね!)。
コオイムシという名は、
オスが背中に卵を背負うことからつけられたと言われています(子負虫)。
卵を乗せたオスは、背中の子供たちがふ化するまでは飛べません。
お父さんは幼虫が生まれるまでの約2週間のあいだ、
卵を空中に出して呼吸を手助けしたり、外敵から守ったりと奮闘します。
ちなみに、オスが背中に背負う卵は、
一匹のメスのものであるとは限らないのだそうです。
お父さんは背中に乗せて守っている卵が、
自分の子供でないかもしれないことを理解しているのでしょうか。
とても不思議です。
そんなコオイムシは、開発に伴う生息地の消失や、
農薬の影響などによって危機的な生息状況にあり、
2012年版の環境省レッドリストでは
準絶滅危惧種(すぐに絶滅する危険性は小さいが、将来的に絶滅する危険性がある種)とされています。
コオイムシが元気に泳ぎ回る水辺環境を、いつまでも大切にしていきたいものです。