北杜市 オオムラサキセンター 公式サイト | 国蝶オオムラサキの生息地北杜市長坂町にある展示施設

女王の越冬

update : 2016年3月3日 /

今日はとても暖かい陽気で、館内よりも外の方が暖かい状態でした。
そんな中、動き出してしまっているのではないかと心配になり、
管理中の「ある虫」を確認することに。
それが、写真の「キイロスズメバチ」です!
この個体は、以前開催された材割り体験のイベントの第二回目で、
参加者のご家族が発見した個体。
イベント終了後、崩された朽ち木の上でジッと動かない女王蜂…。
自然に外に出てしまったのならば放置するところですが、
仮にも人間の手により無理矢理引きずり出されたのです。
イベントを盛り上げてくれた感謝の気持ちと、
起こしてしまった謝罪の気持ちを込めて、
イベント担当スタッフが責任を持って暖かくなるまで管理することにしました。
20160303h - キイロスズメバチ (女王) (2)
暖かい陽気とはいえ、館内の一番寒い場所で管理していたので、
まだ活動はしていませんでした。
おまけにひっくり返っていたので、直してあげようと思い指を近づけました…。
…すると、脚が動き指に掴まってきましたッ!一瞬、ヤバっ…
と思いましたが、越冬状態の為活発には動きません。
暴れたり、刺したりはしてきませんでした。
20160303h - キイロスズメバチ (女王) (3)
ただし、腹部がずっとヒクヒク動いていました。
いかにも毒針が出てきそうで、正直冷や汗モノです…。
 
周知の通り、スズメバチは毒針をもっており攻撃的な種もいます。
特に、このキイロスズメバチは攻撃的な種として有名です。
また、刺されると痛みを伴うだけでなく、
劇症型アレルギーのアナフィラキシーショックに陥る可能性があり、大変危険です。
皆様は、手に乗せるなんて真似は絶対にしないで下さいね!!
20160303h - キイロスズメバチ (女王) (1)
…しかし、改めて観察するとなかなかカッコいい造形の虫です。
また、キイロスズメバチと言われていますが、
太陽等の光を浴びるとオレンジ色に見えます。写真もほとんどオレンジです。
 
時季になれば、こんな間近でじっくりと観察など出来ません。
とても貴重な観察が出来ました。
この女王蜂にはなんとか初夏まで頑張ってもらい、リリースしたいと思います☆

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