北杜市 オオムラサキセンター 公式サイト | 国蝶オオムラサキの生息地北杜市長坂町にある展示施設

台場クヌギ

update : 2016年1月15日 /

ここ最近、何度か紹介している
里山に欠かせない木である、クヌギやナラ。
私たち人は、過去、炭や薪としてよく活用したために
作って管理をしている自然「里山」に多い樹種となります。
そして、便利に活用するため
「台場クヌギ」と呼ばれる、
ちょっと変わった形にして使うこともあります。
 
20160115台場クヌギ (3)
この木は、まず数十年成長させた木を伐採した後、
その切り口から出てきた芽を数本残し成長させます。
その数本が利用しやすい太さの幹に成長したところで、
成長させた部分のみ伐採します。
そして、再度出てきた芽を数本残して成長させてから伐採する、
ということを繰り返します。
すると、根元の幹が必要以上に太い、
アンバランスな木となっていきます。
 
根元では、上に生える枝には多すぎるほどの
栄養を地面から吸収するため、
余った栄養を樹液として、多くあふれ出させるような木となります。
オオムラサキをはじめとする、多くの虫たちに
歓迎される樹液の出る木になるのです♪
 
そんな台場クヌギですが、
現在、新しく作られることはほぼないと思われます…
写真の場所も、使用しないために、
立ち入れないほど笹が生い茂ってしまっていました…
しかし、北杜市オオムラサキセンターを運営する
NPO法人自然とオオムラサキに親しむ会の活動で
見通せて、走り回れるような森になりました。
 
明るい森になったことで、足を踏み入れやすくなったようで、
人が昆虫を探したような跡がみられるようになりました。
これによって、多くの皆さんが
素晴らしい自然と出会える場所となり
里山の魅力を感じることができることに繋がれば、
とても幸いに思います。
 
しかし、場所によっては、かなり大胆に
生き物を探した跡が、そのままになっていることがある
という話も聞くことがあります。  
さらに、多くの方が見つけた虫を、たくさん持って帰ることで
虫たちはどんどん減っていってしまいます…
せっかくの魅力的な里山の姿が
見られなくなってしまうことに繋がってしまうかもしれません。。
 
特に、今の時期の生き物探しは、
厳しい冬を越えようとがんばっているところに
お邪魔することになります。
やりすぎないように、
そして探した後は極力元通りにするようにしながら、
自然との出会いを楽しんでいただけたら、幸いに思います♪

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